胃痛と信心

胃が痛い。今までも決して胃腸は丈夫とは言えなかったが、ここまで胃がキリキリと痛むのは初めての経験だった。金曜日のうちにかかりつけ医に診てもらい、十二指腸潰瘍の恐れアリとの診断を受けた。特に検査もなく、痛いと言っている場所からだけの推察だが、どのみちもらえる薬は変わらないだろう。タケキャブを処方していただいた。「胃痛にはタケプロン」だと思っていたが、こちらは一日一回の服用でよいとか。確かに良く効く。大分楽になった。

うちの近所には観光地と言っていい神社がある。薬をもらったあと少し時間があったので、病気平癒と厄除け祈願でお参りに行った。途中メールを見ると、少し厳し目の仕事の催促メールが入っていた。まずい。正直うまく行くか自信がない。情けないがこうなるともう神頼みだ。賽銭を放り込んで、なんとか上手くいくよう頼み込んだ。

以前別の勤務地で仕事をしていた時、職場近くに神社があった。そこはさほど大きな神社ではないが、相撲の巡業の際に宿舎となるらしく有名力士の手型や勧進があった。当時職場に長い時間居たくなかった私は、昼飯のあとにこの神社に参拝することをルーチンにしていた。基本的には日々への感謝と「心安らかにいられますように」という祈願を繰り返していた。決して信心深いわけではなかったが、日々お参りを続けていると実際に気持ちが安らかになる思いがした。何かに向けて語りかけるのはいいことなのだろう。

詳細は省くが、信心を疎かにしてはいけない。結果うまく行ったのだ。もちろん無傷というわけではないが、当面の問題としては回避できたので万々歳だ。その晩、窓越しに神社本殿に向いて感謝の意を伝えた。今日日曜に改めて参拝を済ませ、最大限の感謝と「心安らかに、あと胃痛もなんとか」というお願いをさせて頂いた。